写真を保存したSDカードが破損した場合の修復方法とは?

SDカードはスマートフォン、デジタルカメラ、テレビなどの家電からインターホンまで幅広く利用されているメモリーカードです。

そんな汎用性の高いSDカードが突然認識されなくなったり、「SDカードが破損しています」などと画面に表示され、データに全くアクセスできなくなったら大慌てですよね。

特に大事な写真が入っている場合は気分が重くなり、絶望感すら感じてしまうかもしれません。

そこでこのブログではSDカードが破損する原因、破損しているかもしれない時にみられる兆候、破損した場合の対処法をご紹介します。

SDカードが破損する原因

SDカードの破損を示す兆候

破損したSDカードの対処法

最後に

SDカードが破損する原因

SDカードが破損する原因は数多くありますが、ここではよくある5つの原因をお伝えします。破損する原因を知っておくことであらかじめ予防策を講じることができます。

1. 物理的破損

SDカードが水没、加熱、加圧などの物理的な破損が原因で使えなくなってしまうことがあります。SDカードは小さくて薄く非常に繊細な精密機器のため取り扱いは要注意です。よくあるパターンは、飲み物をこぼしてしまう、雨に濡れる、SDカードを入れっぱなしの服を洗濯してしまう、夏のレジャーでプールや海で水没させてしまう、夏の高い気温の中でカメラにカードを入れっぱなしにして機器温度が上昇してしまう、SDカードを裏表逆に入れてしまって端子を傷つけてしまう、SDカードの扱いが荒い、などです。いずれも日常生活でよく起こることですので、気を付けましょう。

2. 過電圧

1.でも書きましたが、SDカードは非常に繊細な精密機器で静電気に非常に弱い製品です。静電気の影響でSDカードのデータが破損してしまう可能性があります。現在売られている製品はほとんどが静電気対策済みですが、100%静電気を防げるわけではありません。常にデジタルカメラなどのデバイスに差しっぱなしのSDカードは過電圧の影響を受けやすくなりますので、注意しましょう。

3. 使用期限の限界

SDカードは書き込み回数に上限があることはご存じでしたか?実はSDカードは無限に使えるわけではないのです。SDカードのデータ書き換え回数はタイプによって異なりますが、1万回~10万回が限界で、一般的な寿命は2~3年と言われています。しかし、ひとつのカードを頻繁に使い続けることで寿命が早く訪れることもあります。また書き換えなどをあまり行っていない状態で保存したSDカードでも、データの保存期間の限界は10年程度といわれていますので使用期限にも気を付けてください。

4. 論理障害

SDカードを使用中にデバイスから抜いてしまった、SDカードを装着したデバイスのバッテリーが切れてしまったなどのデバイス側での想定外のトラブルでSDカード内のデータが破損することがあります。このようなトラブルに見舞われると、SDカード内のファイルに障害が発生し、その結果カード内のデータが読み取れなくなる可能性が非常に高くなります。この場合、見た目にダメージを受けているわけではないので、データの破損に気づくことが遅れがちです。

5. カードの使いまわし

SDカードは様々な場面で利用されていることもあり、つい使いまわしをしている方もいらっしゃるかもしれません。あるデバイスで使った後にSDカードをフォーマットしてから別のデバイスで使う分には問題はありません。

しかし、あるデバイスで使った後に容量に余裕があるからということで、そのまま別のデバイスで使うと、予測不能なトラブルや致命的なエラーが発生する可能性があります。デバイスごとにフォルダ構成やファイルタイプが異なるため、このようなエラーが起こる可能性が非常に高くなります。ひとつのデバイスに専用のSDカードを使いましょう。

SDカードの破損を示す兆候

SDカードが破損している場合、何の前触れもなく使えなくなることもありますが、多くのSDカードは動作が完全に停止する前に破損しているかもしれない兆候を示すことがあります。その兆候を見極められると、対策を講じてデータ損失を免れることができます。ここでは一般的にみられる兆候を4つまとめましたので、参考にしてください。

1. SDカードが検出されない

SDカードをデバイスに挿入してしばらくたっても検出されないことがあります。何度か抜き差ししても結果は同じという場合、そのSDカードは破損しているかもしれません。

2. SDカード内のデータが認識されない

デバイスではSDカードが検出され、データを確認しようとSDカードを開いた時にフォルダの中にあるべきデータがない場合があります。この場合、フォルダ構成は問題なくてもファイルデータに問題が生じ始めている可能性があります。

3. SDカード内のデータの読み書きができない

フォルダもデータも認識されているにも関わらず、読み書きができない場合もファイルデータに問題が生じ始めている可能性があります。別デバイスで読み取りができる事が確認された時点で、別のメディアにバックアップを取っておくことを強くお勧めします。

4. パフォーマンスの低下

読み書きはできるものの、動作がやたらと遅い場合もSDカードの破損の可能性の兆候のひとつです。例えばわすか数枚の写真のデータ転送に数時間かかったりするといった具合です。SDカードに限ったことではないのですが、これまでと比べて非常に遅くなったパフォーマンスはメディアが部分的に破損している、または破損しかかっている兆候として捉えていいでしょう。

破損したSDカードの対処法

ここでは、破損したSDカードに対処する方法を6つご紹介します。

1. SDカード以外のデバイスの確認

一種の盲点ですが、データが読み取れないのはSDカードが破損したからではなく、デバイスの方に問題があることもあります。SDカードが故障したと判断する前に、デバイス側の状態を確認してみましょう。場合によってはデバイスを再起動して、再度SDカードを読み込んだらあっさり解決したということもあります。またパソコンの場合、別のUSBポートや別のカードリーダーを試すと、問題なく作動したということもあります。SDカード以外のデバイスの確認はぜひ行ってください。

2. CHKDSKを使用する

Windowsの全てのバージョンに搭載されているコマンドプロンプトでCHKDSKコマンドを使用すると、フォーマットすることなしにエラーを検知して修正することができます。その方法をWindows11の場合でご説明します。

1.「スタート」ボタンをクリックし、「検索」バーに「cmd」と入力します。「コマンドプロンプト」が表示されるので「管理者として実行」をクリックします。

2. コマンドプロンプト画面が表示されるので、次のコマンドを入力後Enterキーを押してしばらく待ちます。 

chkdsk X:/f 

3. 以下のような画面が表示され、SDカードが修復されるのを待ちます。SDカードのサイズによっては数時間ほどかかる場合もあります。

3. SDカードドライバーの再インストール

通常WindowsはWindows Updateを通じて最新のドライバーを自動的にダウンロードしてインストールしますが、すべてのドライバーのアップデートが想定通りに進むとは限りません。ドライバー更新の不具合が原因でSDカードの動作がおかしくなっている可能性がある場合は、手動で再インストールしてください。

1.「スタート」ボタンをクリックし、「検索」バーに「デバイス」と入力すると「デバイスマネージャー」が表示されるので「開く」をクリックします。

2. カテゴリーの中からSDカードを探し、右クリックして「ドライバーの更新」をクリックします。

3. 下のような画面が表示されるので「ドライバーを自動的に検索」をクリックします。

4. Windowsが新しいドライバーを検出したら、そのドライバーを再インストールします。Windowsが自動的に適切なドライバーを検出しない場合は、手順3で「コンピューターを参照してドライバーを検索」を選択して、メーカーのホームページで該当するドライバーを探し、手動でインストールします。

4. フォーマットする

フォーマットとはSDカードのデータを初期化することです。フォーマットにより破損したファイルシステムが正常に戻り、再びSDカードを使える状態にすることです。ただし、SDカードの中に保存していたデータは完全に削除されてしまいます。重要なデータが保存されている場合でなければ、思い切ってフォーマットするのもひとつの方法です。ここでフォーマットの方法を説明しますが、もし保存していた写真データを復元したいなら、次の データ復元業者に依頼 写真復元ソフトを使う を先に確認してください。ここではフォーマットの方法をWindows11の場合でご説明します。

1. タスクバーのアイコンから「エクスプローラー」をクリックして起動します。

2. SDカードのドライブ上で右クリックするとショートカットメニューが表示されるので「フォーマット」をクリックします。

3. フォーマットウインドウが表示されます。

クイックフォーマットを選択すると、通常のフォーマットより短時間で行うことができますが、不良セクタのエラーチェックが行われません。破損しているSDカードをフォーマットするので、チェックをはずすことをお勧めします。そして「開始」をクリックするとフォーマットが始まります。

4.「警告:フォーマットするとこのディスクのすべてのデータが消去されます。…」というメッセージが表示されるので、「OK」をクリックします。

5. 「フォーマットが完了しました。」というメッセージが表示されたら、「OK」をクリックします。

6.「閉じる」をクリックします。

5. データ復元業者に依頼

データ復元を専門に扱う業者に依頼するというのも一つの手です。ただし、どの業者に頼めばいいのか、料金がいくらかが分かりづらい、復元までの期間がどのくらいなのか読めないなどの理由で二の足を踏む方もいらっしゃるでしょう。一説には最低3万円前後、SDカードの種類や状態によっては20万円近くの料金が発生する場合もあるようです。また一律いくらという業者もあるので、料金に関してはまちまちです。
また人の手によって復元するということになるので、データを業者の方に見られてしまいます。どうしてもそこに抵抗があるという方は業者に依頼するという選択肢はなくなります。

6. 写真復元ソフトを使う

ご自身で破損したSDカードの写真を復元するなら、Stellar Photo Recoveryを使用することができます。Stellar Photo Recoveryは破損したSDカード、SDカード内のアクセスできなくなった写真データを復元することができます。

Stellar Photo Recoveryの無料体験版は消えてしまった写真のスキャンとプレビューができるので、目的の写真を復元できるかどうかを確認できます。

Stellar Photo Recoveryのダウンロード

Stellar Photo RecoveryでSDカード内の消えてしまった写真の復元方法をご説明します。

1. まず破損したSDカードをお使いのパソコンに接続してStellar Photo Recoveryを起動します。復元したいファイルが保存されているドライブ(この場合はDドライブ)を選択し「スキャン」をクリックします。

2. スキャンが終わったら復元できるファイルのプレビューを確認します。

3. 復元したい写真を選択したら「復元」をクリックして、希望の場所に保存します。この時の保存場所はハードディスクなどの別の場所を指定してください。

注: 無料体験版ではステップ2のプレビューまでお試しいただけます。

最後に

SDカードは非常に便利なメディアですが、さまざまな理由で破損します。その破損の理由を知ることであらかじめ予防措置を講じることもできますし、兆候を知ることでバックアップをとってデータ破損を免れることもできます。SDカードが破損したようであればまず、すぐにできる方法を試してみましょう。フォーマットや業者に依頼というのは、場合によっては取れない措置であることもあるでしょう。そのような時はStellar Photo Recoveryが有効なソリューションとなる可能性が十分にあります。

無料体験版ではどんなデータが破損したSDカードから復元できるかを確認することができるので、一度試してみてはいかがでしょうか?

Stellar Photo Recoveryについての詳細はこちらのサイトをご覧ください。

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