データ復元における本当の「節約」とは?

はじめに

今年は行動制限のない夏でしたね。

お盆休みに故郷へ帰省したり、夏休みにどこかに旅行に出かけた方もいらっしゃるでしょう。思い出の写真や動画など、夏休みのデータがちょっと散乱しつつあるからそろそろ整理しないとな、と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで重い腰を上げてデータを整理をすると、データが紛失しているのを見つけたり、自分の操作ミスで誤ってデータを消してしまったり、データを移動している時に思わぬアクシデントがあってデータが消えてしまったり、というトラブルが起こりがちです。

そのような時はバックアップデータを使って、消えてしまったデータを復元できます。しかし、バックアップが古かったり破損している場合は、データ復元ソフトが一番迅速で確実なソリューションです。

たいていのデータ復元ソフトはサイトからダウンロードした後、インストールして使用します。その際にソフト代が発生しますが、データ復元ソフトにあんまりお金をかけたくないというのが、人の心理というものです。

ここではデータ復元ソフトにおける時間とお金の節約に関して、知っておいていただきたい情報をまとめました。ソフトをダウンロードすることに慎重な方も、さまざまなソフトをダウンロードするという方もぜひこのブログを参考にして、データ復元ソフトの時間とお金の本当の「節約」に関する知識を深めてください。

データが消えてしまった時に取りうる方法のメリット・デメリット

データが消えてしまったことが分かると、ユーザーがデータを復元するために取りうる行動は大きく3パターンに分かれます。

1. バックアップやWindowsの基本機能などを使用する
2. データ復元業者に依頼する
3. データ復元ソフトを使う

ここではそれぞれのメリット・デメリットをご説明します。

1. バックアップやWindowsの基本機能などを使用する

メリット: 

一番のメリットは誰もが最初にトライできる方法であることです。検索すると、ごみ箱から復元、ファイル履歴を使用、バックアップと復元(Windows7)の使用、以前のバージョンの使用、コマンドプロンプトの使用、などいくつも方法がヒットします。

ステラでも過去のブログ記事でご紹介していますので、すぐに無料でデータ復元に取り掛かることができるでしょう。

Windows 11で紛失・削除したデータを復元する方法

デメリット:

基本機能を使ってデータ復元する際のポイントは、データを紛失する前にきちんとバックアップ取得などの事前設定をしているか、ということです。

または事前設定をしていても、遥か昔にバックアップを取ったきりだったり、設定しただけで定期的なスケジュールをしていなかったりで、最新バックアップが1年前のデータということも結構聞く話です。

1年前のデータだと「ないよりはいい」ですが、実際には余り役にたたないことが多いでしょう。

バックアップを定期的に取得するスケジュールを後回しにしている方は、意外と多いものです。そうなると、欲しいデータが復元できる可能性はぐっと減ってしまいます。

2. データ復元業者に依頼する

メリット:

データ復元を専門としている業者なので、データの復元の可能性は非常に高くなります。写真・動画復元の専門業者だったり、WindowsからMacintoshまでも取り扱い、場合によっては物理的に破損した機器を修理してくれる業者もいるようで、非常にさまざまな業務形態があります。

ユーザーにとっては、全てお任せできる大きな安心感を得ることができるでしょう。

デメリット:

全てお任せできるということが、実はデメリットになりうる場合があります。

どの業者に頼めばいいのか、どのような料金体系なのか、復元までかかる時間はどのくらいなのかなど、自分のニーズにぴったりあう業者を探し出すためには、いろいろと下調べをしなくてはいけません。

例えば、復元したいデータがある一方で、データ紛失したパソコンを使い続けなくてはいけない場合でご説明します。

データ復元業者を探している間にパソコンを使い続けると、「管理領域」と呼ばれる部分に新たにデータが上書きされるリスクがあります。「管理領域」とは、データがどの位置やどのような状態で保存されているかを記録する場所となります。もし「管理領域」にデータが上書きされると、データを復元できる可能性がどんどん低くなります。

Windowsのデータ保存と削除の仕組みはこちらのリンクを参照してください。

Windowsでのデータの保存の仕組み / Windowsでのデータの削除の仕組み  

また、機密情報が復元対象の場合は、業者に見られてしまいますので、情報漏洩の危険性も考慮しなくてはいけません。

3. データ復元ソフトを使う

メリット:

データ復元ソフトの数も種類も増えてきて、ソフトのインストール後にすぐにデータ復元の作業に取り掛かれるものが多くなってきました。

パソコンを外部に持ち出す必要がなく、自分で確かめながら復元したいデータをを選ぶことができるので、機密情報の漏洩を心配する必要がないことは非常に大きなメリットと言えます。

また、パソコン操作に苦手意識のあるユーザーでも、ほとんどのソフトが数ステップの作業で完結するものが多く、そんなに複雑な作業は必要がないこともメリットと言えます。

デメリット:

データ復元ソフトもデータ復元業者と同様、さまざまな種類があるため、どのソフトがいいのか迷ってしまうことが多いでしょう。

ソフトによっては、数ステップでできると説明には書いているけど、オプションが多すぎて結局分かりにくい、復元できるデータを表示するまでが無料・いざデータ復元となると料金が発生するなど、ユーザーが予想しなかったことが発生する場合もあります。パソコン操作が苦手な方には一気にハードルが上がったように感じることもあるでしょう。

また、一部のユーザーの中にはデータ復元ソフトの海賊版(正規製品を違法コピーした不正な複製版)やクラック版(パソコンへの不正侵入・データの改ざん・破壊・盗難などを行う不正ソフトの一種)を使ってしまい、システムごと破壊されてしまうこともあります。

データ復元ソフトのクラック版とは?

3. データ復元ソフトを使う のデメリットでソフトの海賊版・クラック版について少し書きました。

こういった不正なデータ復旧ソフトの情報で、ユーザーを怖がらす気は全くありません!

むしろ不正ソフトについて正しい知識があれば、正しく対応できるというものです。多くの場合、違法コピーされた海賊版のソフトにはクラックツール(パソコンへの不正侵入・データの改ざん・破壊・盗難などを行うツール)が含まれていることがほとんどですので、クラック版に絞ってその危険性をお伝えします。

ここではデータ復元ソフトのStellar Data Recoveryを例として説明します。

正規のStellar Data Recoveryには無料お試し版があります。ただし、これは基本機能に絞ったバージョンとなっており、最大1GBまでのデータ復元をすることができます。

Stellar Data Recovery(Windows無料お試し版)

ただし、1GB以上のデータ復元が必要、通常とは違った形で紛失したデータの復元、削除したパーティションからのデータ復元といった高度な機能が必要な場合は、無料お試し版では対応できません。

そういった高度な機能が必要な場合は、無料お試し版をスタンダード、プロフェッショナル、プレミアムなどの上位バージョンにアップグレードする必要があります。ステラではリーズナブルな価格でアップグレード版を提供しています。

しかしこのご時世、私たちの誰もが節約に勤しんでいます。もちろん無駄な出費は節約する必要がありますが、あらゆる出費を節約するのは得策とは言えません。

どういうことかというと、一部の無謀なユーザーは正規のアップグレード版の金額を支払うことを節約して、格安または無料のクラック版を入手してしまうのです。クラック版は正規版と比べて安価な金額で提供されていたり、無料でデータ復元できるという謳い文句が魅力的に書かれていたりします。中には「正規版と変わらない機能を無料で使用できます」などと堂々と書いているものもあるくらいです。

そこで節約魔に取りつかれてしまったユーザーは、つい誘惑に負けてクラック版をインストールしてしまうのです。そうなると少しの節約と引き換えに、あなたのデジタル・セキュリティを危険にさらし、せっかく節約したお金の何倍も出費をして、そして多大な時間を使ってシステムを回復しなくてはいけない可能性だって出てきます。

次はクラック版を利用すると、どのような脅威があるか具体的に見てみましょう。

クラック版ソフトに伴う脅威

すべてのクラック版はすでに違法状態にあります。多くの場合、複数のリダイレクト後に、クラック版をダウンロードすることになります。この複数のリダイレクトが、あなたのパソコンをサイバー攻撃にさらすことになります。具体的な脅威を見ていきましょう。

1.ウィルスの脅威
2.プライバシーの侵害
3.怪しいウェブサイトへのアクセス
4.ソフトウェア自体が動作しなくなる可能性
5.その他

1. ウィルスの脅威

クラック版には、トロイの木馬などのウイルスが組み込まれていたり、拡張子として埋め込まれています。ソフトのクラック版をインストールすると、これらのコードやウイルスが活性化するのです。

トロイの木馬などのウイルスはデータへの不正アクセスにより、プライベート情報や金融情報などにアクセスできます。ウイルスはあなたの使っているシステムのセキュリティ機能を攻撃することにより、外部からのサイバー攻撃に対してシステムを脆弱にします。

2. プライバシーの侵害

私たちのほとんどは、写真、動画、ネットバンキングの情報、パスワードといった個人情報などの機密データの多くをパソコンに保存しています。

このデータがなくなったり壊れたりしたときには、データ復旧ソフトを使用してデータ復元します。しかし、クラック版には、世界中の誰もがアクセスできるウェブ上のオープンチャンネルに、このデータを漏洩するコードが含まれている可能性があるのです。

つまり、ソフトのクラック版を使用すると、あなたのデジタルプライバシーが世界中に知れ渡るという脅威にさらされることになってしまいます。

3. 怪しいウェブサイトへのアクセス

通常信頼できるウェブサイトにおいては、ソフトのクラック版は利用できないようになっています。つまり、クラック版を入手するということは、安全でない、信頼できない、そして怪しいウェブサイトにアクセスしてダウンロードすることということになります。

前述しましたが、こういったクラック版はリダイレクトのループを引き起こし、次々と別のタブを開いていくのです。それぞれの新しいタブは、あなたのパソコンに危険なマルウェアをダウンロードしてしまう可能性のあるウェブサイトに誘導していくのです。もちろんこちらが気づかないうちに、です。

もしマルウェアなどがダウンロードされてしまったら、最悪の場合はシステムフォーマットのような、極端な措置を取るしか方法がなくなる可能性まで出てきてしまいます。

4. ソフトウェア自体が動作しなくなる可能性

オンラインで利用可能なクラック版は、正規品ではないので全く信頼性がありません。つまり、ソフト自体の品質において責任を負う必要がないのです。こういったソフトのクラック版は、ほとんどまともなコードで書かれておらず、異常や誤作動が、いつどこで起きるか全く分かりません。

正規版のソフトを開発しているステラなどの製造元は、綿密な研究に基づいた非常に高度で安全なコーディングでソフトを開発してきました。したがって、正規版をクラックできる確率は非常に低いです。たとえクラックがうまくいっても、正規版のような安心安全なデータ復元は全く保証されません。

5. その他

この4点以外にも法律に抵触して何らかの法的措置が起こる可能性、友人知人に知らない間にマルウェアを自分から拡散してしまう可能性などがあります。

公式サイトからダウンロードをすべき理由とは?

4. ソフトウェア自体が動作しなくなる可能性 で述べたように、正規版ソフトの製造元は自社製品に責任を負っています。

例えば、データ復旧ソフトのStellar Data Recovery は、データ復旧の分野で世界的に有名なステラ社が提供するプレミアム製品です。ステラは製品の安全性を確保するために、厳格な規範と国際基準に基づき開発を行っています。そのため、ステラの製品はユーザーのデータに一切影響を与えない方法で開発されているのです。

公式サイトからダウンロードする利点は以下となります。

最後に

全般的な傾向として、ユーザーには2つのタイプがあります。

ひとつは、あらゆるダウンロードを恐れて素晴らしいソフトを使わずに、ちょっとした作業や操作に時間をかけて苦労している慎重なユーザーです。もうひとつは、無謀とも言えるくらいにさまざまなタイプのソフトをダウンロードしている大胆なユーザーです。

慎重なユーザーには、安全が担保されている公式サイトから便利なソフトをダウンロードして、パソコンライフを快適に過ごしていただけたらと願っています。

その一方で、海賊版・クラック版を使うことを厭わない大胆なユーザーは、是非ともその危険性を認識して、ダウンロードには慎重になりましょう。ソフトのクラック版を使用することは、あなたのプライバシーとシステムの整合性に対する攻撃だと言っても過言ではありません。それはご自宅の玄関先にサイバー犯罪者を招待し、あなたのデジタル資産とプライバシーを盗んでください、と言っているようなものです。クラック版を使用するというような安易な方策に惑わされず、正規版の素晴らしさや価値を理解し、安心安全にソフトをお使いください。結局はそれが時間とお金の節約になるのです。

Stellar Data Recovery for Windows 無料お試し版の詳細はこちらをご覧ください。

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